東京神学大学
神学生 (学部四年)
金森一雄
本稿は、横浜指路教会「指路」
第352号(2021年10月31日)に
掲載された記事です。
コロナ禍の不安を抱える中、8月
7日から9月5日まで、横浜指路教
会堂内の居住室に寝泊まりさせてい
ただく、実り多い実習生活となりま
した。居住室、バス、トイレの清掃
も完璧、個別空調、冷蔵庫、洗濯機、
肌に優しいレンタル布団まで用意し
ていただき安眠できました。
二回目のワクチン接種を終えてい
ましたが、人様に感染させないよう
にと、食事の買い出し以外は外出し
ないように心掛けました。東京神学
大学のマニュアルでは、暇を見て教
会周辺を散策して地域の様子を少し
でも多くの観察をするよう、指導さ
れていましたので、この点について
は、不本意な結果となりました。
藤掛先生のご指導をいただいて、
説教や奨励の準備を進める中で、聖
書の釈義(学び)とは違い、説教では
自分が神のみ言葉として信じて宣言
しなければならない、自己救済の奨
めに聞こえ、信仰義認となっていな
い、などのコメントを繰り返してい
ただき、自分の未成熟さをさらけ出
すことになりました。
一つの説教案についてのコメント
と修正を、何度も(最高10回)繰
り返していただき、まるで相撲の親
方にぶつかり稽古で土俵に転げまわ
る新弟子のように、藤掛先生の厚い
胸板に跳ね返されて悪戦苦闘しまし
た。
それでも実習期間の後半になって、
「金森さん、黙想と妄想は違うから」
と、笑顔の藤掛先生に出会ったとき
に、イエスさまが藤掛先生を用いて
私の心の奥まで耕してくださってい
ることが分かりました。
マルコによる福音書四章の「種を
蒔く人のたとえ」にあるように、私
の地は、道端、石だらけの土、茨の
中のようなものでしたが、主が藤掛
先生を用いて、石をどけ、水と肥料
まで与えてくださったのです。
まだまだ、固い石が残っています
が、主が良い地に耕し整えてくださ
る恵みを知ることができたのです。
40名近くの方とWeb祈祷会で
共に祈りをさせていただいたこと、
長老会に陪席させていただいたこと、
Web青年会や「横浜指路教会の歴史
を学ぶ会」に参加させていただいた
ことでは、コロナ禍での新しい教会
のあり方について、主から大きな
導きを受けることが出来ました。
葬式に参列し、結婚・受洗準備会
などへ参加できましたことも、
私自身の成長となりました。
横浜指路教会に集う、お一人一人
との交わりとお心遣いに、心から
御礼を申しあげます。
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