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執筆者の写真Kazuo Kanamori

2019年のクリスマスの思い出

更新日:7月12日

本稿は、鎌倉教会の2021年クリスマスのご案内に掲載させていただいたものです。



 2011年、東日本大震災の時に東京神学大学の公開夜間講座を受講し始め、復興の混乱の中で2年間の学びを終えることができました。それから2014年4月、鎌倉教会への転入会が許され、6月には、私の両親(芳雄97歳、一恵91歳)が自宅近くに新設されたグループホームに入居しました。「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」(使徒16:31)の御言葉をずっと信じて歩んでいた私でしたが、自分の不信仰のせいで両親が手の届かないところに行ってしまったと、心が萎えてしまいました。しかし、主は鎌倉教会の祈祷会の祈りを覚えてくださり、多くの人を用いて私の両親を信仰告白へと導いてくださいました。両親の洗礼式は、両親が入居したグループホームのすぐそばにある姉の自宅が解放されて、鎌倉教会の森研四郎牧師によって執り行われました。父と同郷の奥田外志兄が教会役員代表として立会ってくださり、共に主を賛美しましたが、その時の聖霊に包まれた両親の笑顔と賛美のふるえる声は、永遠に私の目と耳に焼きついたのもになっています。私は、洗礼式の間中、「諦め」かけた自分の不信仰を悔いて涙が止まりませんでした。そして、主は生きておられると確信しました。


 その後、古希を迎えようとする私に、主はいくつもの不思議な方法で、私の献身への道を少しずつ示してくださいました。公開夜間講座の同窓生だった友人は、すでに伝道師に就任していましたので、それぞれが遣わされたところで主のご用をさせていただける祝福を祈りました。鎌倉教会の遠藤亮牧師は、神学書の推薦図書をお示しくださり、ギリシャ語の習得の大切さを私に力説されましたので、すぐに無教会研修所に通ってギリシャ語の学びを始めました。こうして遅まきながら、私に相応しい新しい旅立ちのときが訪れたのです。「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる。」(ルカ5:10)という、主の招く言葉が示され、私は、「これまでの自分の仕事やフェローシップなどを捨ててあなたに従います。」と応答しました。


 2019年6月、47年間続いた社会人生活に終止符を打たせていただき、2020年4月から、東京神学大学に編入学する試験の合格発表を11月27日(私の授洗記念日)にいただいた直後の記念すべき古希のクリスマスを迎えることができました。そして、鎌倉教会のクリスマス行事のポスターを各所に掲げ、千枚を超えるチラシを個別配付し、日曜学校のクリスマス劇やクリスマス燭火礼拝で、賛美する者の群れに身を置くことが許されました。かねてから参加してみたいと思っていた東京神学大学のクリスマス礼拝にも初めて参加させていただき、全国の教会から集う献身者が参加するハレルヤコーラスにも加わり、心の震えが収まらない止まらないクリスマスの夜を過ごすことができました。


 翌年2020年からのクリスマスは、コロナ禍における、さやかに星がきらめく恵みに感謝する新たな形で行なわれるものとなりました。その中にあって、真のクリスマスの意味は何も変わっていません。御子のご降誕を感謝して祝うことは、キリストを信ずるものだけに与えられる特権です。豊かな尽きることのない主の恵みが全世界の人々に降り注がれていることに感謝して、光の道標にしたがってご一緒に過ごしてまいりましょう。

シャローム!

                                 金森一雄




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