本稿は、リバイバル新聞1999年12月号掲載原稿です。 金森一雄
1.父親の顔に似る娘は祝福される
最近の調査によると、女子中学生のうち、
父親のような男の人と結婚したいという割合は13%位だそうです。
父親の端くれとしては、
その割合が少なくとも5割は越えて欲しい気がして情けなく、
とても残念で悔しい気持ちでいっぱいです。
それとは別に、わが家では高校一年生になった16才の娘、雅葉が、
最近になってますます父親の私に顔が似てきました。
誰が見ても、すぐ親子だと分かってしまいます。
妻と私は、「昔から顔が父親に似ている娘は幸せになれると言われているよ」と慰めるのが精一杯です。
私は今年で50歳になりましたが、声の出し方、歩き方や何気ない仕草が、
私の父にそっくりになってきたと周囲から言われます。
ちょっとしたことで娘に注意をしようものなら、
「お祖父ちゃんにそっくり」と娘からも妻からも冷やかされます。
医学的に言えば、子供が親に似るのは、DNAの働きであり当たり前です。
いくら自分で努力したとしても、木村拓哉や藤原紀香の顔には似てきません。
聖書には、私たちが「キリストに似た者」となると次のように約束されています。
愛する者たち。私たちは、今すでに神の子どもです。
後の状態はまだ明らかにされていません。 しかし、キリストが現れたなら、
私たちはキリストに似た者となることがわかっています。
なぜならそのとき、私たちはキリストのありのままの姿を見るからです。
(第一ヨハネ第3章2節)
2.神の子どもであるという確信
中国残留孤児の親族探しが続けられていますが、
自分の父親が誰だか分からないほど不安定な状態はないと思います。
「ルーツを探りたい。」というのは、人間として当然の希求です。
聖書には、私たちの国籍とパスポートをいただける方法が記されています。
しかし、この方(イエス・キリスト)を受け入れた人々、
すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。
(ヨハネの福音書第1章12節)
イエス・キリストを信じた人は神の子どもとなるというのですから、
このことは私たちの現代医学の知識では絶対解明できません。
ですから、私たちがこのことを心で信じることができるか否かがポイントです。
私は、キリスト信仰を持ったその日から「私は神の子どもとされた。」と、
自分でも驚くほど強い確信を持つことができました。
そして、「私の父と自分との関係」と「自分と娘との関係」を思い巡らす中で、
神の血を受け継ぐ子どもとされることの大切さと幸いを痛感しています。
3.あなたの父と母を敬え
かの有名な十戒には、前半で神様を愛することが記され、
後半で人を愛することが記されています。
すなわち第1戒から第4戒が、神様と人間のあるべき関係が示されており、
第5戒から第10戒までが、人と人とのあるべき関係が示されているのです。
その中間にある第5戒が、「あなたの父と母を敬え。」です。
聖書の神様が、十戒の真ん中にこの戒律を置かれたのには大きな意味があります。
天と地とその中にうごめく人間を含めたすべてのものをお創りになった神様が、
男と女から嬰児(みどりご)を誕生させ、その父母に子どもの成長を託されました。
十戒では、創造主なる神様ご自身を父(アバ)とし、
御自身と人間との「縦の関係」の大切さをまず求めています。
それから人間同士の「横の関係」の戒めに移っているのです。
そして、新約聖書のエペソ人への手紙第6章1~3節では、
親子の関係について次のように記されているのです。
「子どもたちよ。主にあって両親に従いなさい。これは正しいことだからです。 「あなたの父と母を敬え。」これは第一の戒めであり、約束を伴ったものです。
すなわち、そうしたら、あなたはしあわせになり、地上で長生きする。」という約束です。
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